この方が何者なのかという事を紹介しつつ分類の小話も混ぜながら小難しくなりすぎないようにつらつらやっていこうと思う春爛漫の今日。長くなるな~きっとw
さてさっそく。
昨日出てきた当ブログ内でのニューワード「未記載種」。
あ、僕が書き始めてから初登場って事ね。
これについて。
で、まずはこの方の名前から
Thecacera sp.13
はいー、もうわからんーーwww
なんのこっちゃー。ってなりますよねw
ひとつづつ順番に行きましょう。
Thecacera sp.13
赤字部分をカタカナ読みすると「テカセラ」かな。学名です。
学名はラテン語の属名+種小名からなる2名法によって付けられている万国共通のもので、分類学上最も重要な名前のこと。読み方はローマ字読みでだいたいOKです。
で、この「Thecacera」ってのは「ミズタマウミウシ属」の学名。
じつはこれまで何度か登場しているこちらのウミウシ、学名を
Thecacera picta
と言います。標準和名はツノザヤウミウシね。
で、こちらは
Thecacera pacifica
標準和名はウデフリツノザヤウミウシ。
これまで口頭で説明する際や当ブログではこれらの仲間を
「ツノザヤ系」という言い方をしていました。
これまでのブログではダイバーの中で浸透している言葉を選んで「ツノザヤ系」という言い方をしているんですが、分類的な言い方をするとこれらの仲間は「ミズタマウミウシ属」が正しい言い方となります。
ウミウシをこよなく愛するウミウシフリークダイバーの皆さんの中では当たり前の常識かも。
これらは学術論文が発表されていて、その論文の中で「ミズタマウミウシ属の新種ってことがちゃんとわかったのでThecacera pictaって学名にします」「こっちも新種ってちゃんとわかったんでThecacera pacificaって名前を提唱します」って記載されて、その論文が世界的に認定されて「OK、そうしましょ」ってなってるってこと。
で、この方の名前は【 Thecacera sp.13 】 。
ミズタマウミウシ属のなんか、ってことまではわかりましたので次。
Thecacera sp.13
sp. ってなんやーーー!???
ですね。
図鑑の学名の欄をよく見るとしばしば登場するこのsp.の表記。
「Species」 の略で、「~属の一種」という意味です。
スペシャルちゃいますよwスピーシーズね。
じつはこのカンナツノザヤウミウシの学名は
【 Thecacera sp.1 】
だいぶ前から存在は知られており他のミズタマウミウシ属の仲間とは明らかに違うじゃん、ってことで便宜上の名前が付けられていますが、実はちゃんとした学名は未だ与えられていないのです。
意外にもこういった事は、図鑑よくみると結構あるんですよ。
特にウミウシは多いかも。
ではラスト。
Thecacera sp. 13
Thecacera sp.1
この番号なんじゃーーぃ?!!ってとこ。
これはシンプルに通し番号。
これまで見つかっているミズタマウミウシ属のうち、ちゃんと学名が付いてないのは、僕の知る限りでは全部で15種類。この中で、見つかったタイミング順で番号が振られているってわけ。
13番目と1番目なんでカンナさんだいぶ先輩やなw
おぉっとーー。
やっぱ長なってきたな~。
今日はこの辺でw
SHINでした。