今では小型のタツノオトシゴの仲間を総称して「ピグミーシーホース」、略して「ピグミー」と呼ぶようになっていますが、もともとは世界で最初に見つかった小型タツの事を指して「ピグミーシーホース」と呼んでいました。
その、元祖とも言うべき小型タツがこちら
カナ読みにすると、「ヒッポカンプス バージバンティ」。
種小名の最後が「i」となっている学名は、大概その前の部分が人の名前です。
バージバントさんという人が発見したヒッポカンプス(タツノオトシゴ属)なのでこの名前になったとのこと。このバージバントさんはウミウチワの研究者で、採取したウミウチワからたまたま発見したそうです。ウミウチワってのは、サンゴの仲間で上の写真だとピンクの枝みたいなやつのこと。
発見されたのは1969年ニューカレドニアにて。
小型のタツノオトシゴの仲間は他にもいますが、「ピグミー」と言ったらこのバージバンティを指していると思って良いでしょう。
黄色バージョンもいます。
ウミウチワの色によって体色を変化させるようです。
特定のウミウチワにしか生息しない種で、このウミウチワが深い水深に生息する為、このタツの居場所も深い場所。上の写真はどちらも久米島で撮影したものなんですが、ピンクのは水深40m、黄色のは水深30mの場所でした。
大きさは昨日まで登場していた「ジャパピグ」と同じくらい。
ちなみに伊豆では観察できません。住んでるのは水温が暖かい南の島。
生息水深が深く制限時間が限られるため、誰でも簡単に観察できますよ~とは言い難い生物。
個体数もさほど多くないことも相まって、稀少性が高まり大人気の生物です。
前述したように生息水深が深い生物であるため、誰でも見れるってわけではないんです。
ガイドさんに「ピグミー見に行きますか?」って言われたら、「お、そこそこ潜れる人だって思ってもらえてるんだな」という解釈でOKです。
ある程度のレベルに達していると判断できるまで連れて行ってあげれない生物の代表みたいなやつですね~。
SHINでした。