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ガイコツパンダホヤ誕生秘話5最終回

2024.02.08 テーマ:ブログ 書いたひと:田中 伸

そんなこんなで、このホヤを指した言葉で初めてガイコツパンダホヤと口にしてから今日に至るまで12年の歳月が経過していました。

研究者の先生方には感謝の気持ちでいっぱいです!

と言いたいところなんですが、「お前はあのホヤのなんなんや」って話だし、正直なところ何とも言えない不思議な感覚です。

 

そんなことよりも皆さんに知っていただきたいのは、こういった研究を続けていくにも、沢山の人のご尽力が必要で、沢山の人が動くとその分沢山のお金が必要で、じゃあそれはどこから捻出されるんだというと、これまたその費用を集める作業も大変なわけで、これもあまり知られていない研究者の皆さんの大切な仕事の一部で、それでも研究を進めていらっしゃる方々の情熱と熱意と探求心の結晶によって今回のような発表はなされているということ。一つの生物を新種として登録するだけでも途方もないプロセスがあるんだということ。

 

そして、長い長い研究の歴史の積み重ねによって今があるという事を知っててもらいたいと思います。

 

その膨大な研究の積み重ねの「カジュアル版」が僕たちが目にする図鑑なわけです。

図鑑作るって、これまためーーーーーーーーーちゃくちゃ大変ですからねw

専門書を一般人にもわかり易くかみ砕いて、一般人が目にする可能性のあるものを主にピックアップして、全身がわかる写真撮ってきて、写真選んで、編集して、イラストもついてたりして、キャプションも書いて、正確さも必要だから専門家の監修付けて、添削作業を繰り返して・・・。

 

もうね、長くなるんでこの辺にしときますけどね、すげーんですよw

 

 

で、最後なんで自分の話を少しさせていただくと

いちガイドダイバーとしては、水中に暮らす生き物に興味を持っていただくきっかけのお手伝いのほんの少しくらいはなったのかなと言う点は良い仕事できたんかなと。で、みなさんに知ってもらえたからには、このホヤがずっと暮らせる地球であり続けてほしいなと。そんな感じです。

 

僕にとってガイコツパンダホヤは久米島時代の思い出のひとつで、学名がつこうがつくまいが僕の人生の足跡として既にとっても大切なものでしたが、その思い出の続きがこんな形でできるなんて夢にも思いませんでした。最後に綺麗-----な、立っっっ派なオチがついて、本当にうれしく思います。

今回の事で久米島時代を思い出し、懐かしく暖かな気持ちになれたことにも感謝です。

 

で、結局なにが言いたいのかというと、

【今後への期待】
本研究で、久米島に分布するガイコツパンダホヤに Clavelina ossipandae という学名がつきまし
た。久米島を含めた南西諸島は、本州に比べてホヤ類の多様性調査が行われていません。南西諸島は
サンゴ礁が豊かであり、生物多様性が高いことで知られているため、このような地域で調査を行うこ
とで、さらなる新種が発見されることが大いに期待できます。変なホヤ、珍しいホヤを見つけた場合、
長谷川(長谷川 X アカウント:@hoyahoy11532152)までご連絡いただけますとありがたいです。


本研究の特筆すべき点に、SNS やメディアを通じて生物の情報が研究者のもとに届けられた結果、
新種の発見に繋がったということが挙げられます。今回の事例は、日本中の誰しもがホヤに限らず新
種の発見者になる可能性を示唆しています。しかし、SNS 上での生物情報の拡散による乱獲や生息地
の破壊は防がなければなりません。今後も生物多様性保全に努めながら、そこに棲む生物たちの多様
性を地道に明らかにしていく必要があります

240201_pr.pdf (hokudai.ac.jp)

 

だってよ皆さん!!!!

海、行こーーーぜ!!!!!

 

SHINでした。

《ファンダイブ情報はこちらから》

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