アルミタンクとスチールタンクではウエイトの調節が必要な理由についての続編。
ここからが重要なわけですよ。
はい!そこのあなた!「もーえぇって」ってならない!!
はい!そこのあなた!寝ない!!
さて、気を取り直して。
昨日のブログで
「スチールタンクは沈む、アルミタンクは浮く、だからウエイトを調節する必要がある」
これはには材質の違いと使用されている量が関係してるらしい。
というところまで書きましたが
「え?同じ10リットルタンクならアルミタンクのほうが重いんでしょ?だったらなんで浮くんよ?」
ってなった方、今日のブログはそんなあなたの為の回です。
そもそも、”比重が違うからそこにかかる浮力が変わる“ってのがややこしいわけですよ。
「同じ10リットルタンクなら、アルミの方が軽い材質でしかも沢山使われてるから浮力が強い」ってことは感覚的にはなんとなくイメージできるかと思います。
でも実際の重量はアルミタンクの方が重いわけです。
このあたりで
「もーわけわからん。なんせアルミ浮くんでしょ。もーえぇやんそれで。」
ってなるダイバーが続出なわけですね~。僕は一旦なりましたw
もう少しだけお付き合いください。
実はまだ触れていない大切なことがあるのです。
それは、「空気の重さ」について。
タンクの中には圧縮された空気が詰め込まれているわけで、この空気にも重さがあります。
同種類の未使用タンクと使用済みタンクを持ち比べてみてください。重さが違う事がわかります。
で、この空気が減ることによって浮力が付いてくるわけです。
「体感したことがあるから、そりゃわかるんだけどイマイチ理屈がよーわからんわ」
ってなるわけですね~。僕はそうでしたw
はい、ここからはアレルギー反応出る方もいらっしゃるかと思いますのでご注意ください。
空気1リットルの重さは約1.3gです。
フル充填のタンクを200barとすると10リットルタンクの中には2000リットルの空気があり
2000×1.3=2600なので、ダイビング開始時点では空気の重さは2600g(2.6kg)あるわけです。
この事と、アルミ、スチールタンクの浮力を併せて計算すると
開始時点では
アルミタンクは約1kgのウエイトを付けているのと同等
スチールタンクは約3kgのウエイトを付けているのと同等
となります。
これがウエイトを調節する量の目安が、約2kgである理由。
※浮力の計算は割愛させてください汗
ダイビング終了時の残圧を50barとすると
500×1.3=650となり、
開始時点と終了時点の空気の重さの差は
2600-650=1950なので
開始時点より1950g(約2kg)ウエイトが減っている計算になります。
ってことはですよ!終了時点50barで、
アルミ:1kg-2kg=-1kg
スチール:3kg-2kg=+1kg
アルミは浮く!スチールは沈む!
となるわけです!!!
空気が減るとアルミタンクは浮くように出来てるわけです。
逆に、スチールタンクは残圧が0でも沈むわけですね(3kg-2.6kg=+400gなので)。
以上のことから
「スチールは重い、アルミは軽い、だからウエイトを調節する必要がある」
ではなく
「スチールタンクは沈む、アルミタンクは浮く、だからウエイトを調節する必要がある」
この理由がご理解いただけましたでしょうか?!
そして、このことをきちんと説明しようとするとあまりにも長くなるので
「スチールは重い、アルミは軽い、だからウエイトを調節する必要がある」
と説明している気持ちも、併せてご理解いただければ最高ですw
ふぅーー糖分補給しよ。
SHINでした。