物事を説明することってのは、簡潔にすることもできるけど、そうすると誤解を生みやすい。が、しかし、長ったらしい話ってのは飽きられてしまう。このへんのバランスと聞いてもらえる工夫ってのが大切なわけで、いつも意識しています。
してはいますが難しいですね~w
すぐ脱線するしねw
今回のツノダシの話もなかなか目的地にたどり着けないというのは、お恥ずかしい限り。
暖かくお付き合いくだされ。
さて、前回のお話で分類の基本についてお話ししました。
生物の分類には、界・門・綱・目・科・属・種からなる分類階級が用いられ、大きいグループから小さいグループに小分けにされているわけなんですが、この小分けにしていく作業の中で、「まぁ魚は魚なんだけど、こいつどこの所属???」ってなってきたやつらが出てきたわけです。
で、よくよく調べていくと「なんと!こいつどこのグループにも所属してないやん!」という、独自路線をひた走った種がいることがわかったわけですね~。生存戦略的に言うと、独自路線を行くことってのはリスキーでしかなかったはずなんですが、それでもこういった種が存在しているという不思議。生物多様性のロマンが詰まっているのです。
そのひとつがツノダシってわけ。
ちなみにこのハナゴンべも1属1種。
スズキ目・スズキ亜目・ハタ科・ハナゴンベ属・ハナゴンべ
この時点ですでに独自路線満載なんですが、ツノダシは更にその上を軽々といくのです。
ハナゴンべはハタ科に属していて、ハタ科の魚はかなり沢山います。
「3つか4つの亜科に分けられ、60以上の属と450種ほどが知られる」とのこと。
それに比べ、このツノダシは、なんと「科」の段階からすでに独立してるんです。
1属1種の特殊性をはるかに凌ぐ1科1属1種。やべーロックだわ。
ニザダイ亜目のグループは6科19属129種が所属しているなか、ツノダシは唯一無二の存在といえるでしょう。進化の過程で、我が道を突き進んだってわけですね。
みんなの制止を振り切って、もしくは助言には聞く耳も持たず「あ、おれ一人でこっちの道行くんで、じゃ!」っつって遥か昔に吐き捨てて旅立ったんだろうなーw
いわゆる変なやつ。好きやなーこういうやつ。憧れすらある。
ちなみにこれがニザダイ亜目の代表「ニザダイ」。
ニザダイの仲間の基本の形です。
釣り人には通称「三の字」と呼ばれてます。
ってなわけで、ようやく目的地に辿り着きました。
で、これを簡潔に話すと「ツノダシって変なやつ」となるのですがこれではツノダシのロック性が伝わらない!なのでこんな長尺になってしまうのですよw
あ、そうそう、魚覚えたい人にアドバイス。
まずは基本の形を覚えると良いですよ。「目(もく)」と「亜目(あもく)」の名前になってる魚から覚えると、どのグループ所属なのかがわかり易いはず!
その話はまたいずれ。
SHINでした。