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お気に入りにはニックネームを!

2023.02.13 テーマ:ブログ 書いたひと:佐藤茜

生物の名前には

・学名(万国共通、学術的な名前、分類学上最重要、呪文みたい)

・英名(英語圏の名前、同じ生物でも違う名前があったりする)

・標準和名(日本の名前)

ってのがあります。

英語圏の人は「学名意外はほぼニックネームみたいなもんなんだからそんな重要じゃないでしょ」ってことで、同じ生物にいくつも呼び名があったりします。かたや、日本人は「いくつも名前があったらややこしいからダメじゃん!」ってことで、和名も統一されています。

海外の人の考え方と日本人の考え方の違いは色んな所で取り立たされますが、こんなところにも民族の性質の違いが影響するんですね~

学名:Hippocampus pontohi(ヒポカンパス ポントヒ)

こちら最近(と言っても3年前くらい)ようやく和名がついた、タツノオトシゴの仲間。

以前はペラペラのピグミーシーホースなので「ペラピグ」って呼んだり、学名から「ポントヒ」って呼んだりしてました。大きさはとっても小さい生き物です。

写真に写ってるトゲトゲの砂粒のようなものは、通称「星の砂」です。

沖縄のお土産物屋さんなんかで、可愛く色付けされたものをコルク付きの小瓶に入れて販売してたりしますよね。あれです。頭の大きさ砂粒と一緒てw

 

ユラユラ揺れてるところからついた和名は「ユリタツノコ」。

ペラピグって呼ばれるより1000倍良いですねw

良い名前がついて良かった良かった。

学名:Hippocampus severnsi(ヒポカンパス セバンスイ)

こちら同じような環境で観察できる近似種。

個体によって藻をたくさん体に付けててモジャモジャなので「モジャピグ」って呼んだり「セバンス」って呼んだりしてました。

ネット上だとこの子も「ユリタツノコ」として紹介しているものが多くみられるのですが、そもそも学名違うのに和名は同じにしてしまってるのってどうなんよ?!

 

ということで調べてみたところ、もともとこの2種は別種とされていて、それぞれに学名もあったのですが、精査していくうちに「あれ?これやっぱ同種じゃん!」ってなって、学名も和名も統一されたようです。はーーーーーややこしっwwww

 

このように、分類学上生物の名前というのは必要なのですが、途中で変わったりしちゃうことだってあるんです。それはそれで興味深い話ではあるんですが、ダイバーの僕たちが神経質に考える事ではないように思います。その辺は研究者の方にお任せしておいて、僕たちは肩の力抜いて観察や撮影を楽しみましょ~w

 

ってなわけで、お気に入りの生き物に出会うことができたら自分なりのニックネームで呼んであげても良いんでなぃ?そのほうが愛着湧くしね。これも生物を覚える一つのコツです。

 

SHINでした。

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